ロードヒーティング

温水式ロードヒーティング

樹脂製配管を埋設し、熱源で温めた不凍液を配管内に循環させて融雪する方式です。

熱源の種類
ガス熱源
天然ガス、LPガスを燃料とした熱源です。特に天然ガスは他燃料に比べ価格が安定しており、環境に配慮したエネルギー利用が求められる中、エコジョーズなどの高効率な熱源機の商品展開を軸に、分譲マンションや商業施設では現在融雪熱源の主流となっています。
灯油熱源
灯油を燃料とした熱源で、北海道では住宅も含め一般的な熱源機と言えるでしょう。灯油熱源は製品ラインナップがきめ細かく展開され、能力や設置状況に合わせた設計が可能です。熱源機の価格が比較的安価なので、イニシャルコスト(初期設置費用)を抑えたい賃貸住宅のオーナー様や住宅に向いていますが、気になるのは不安定な燃料価格の動向でしょう。
ヒートポンプ熱源
ヒートポンプ熱源は少ない動力(電気)で、空気中、地中などから熱をかき集めて、大きな熱エネルギーとして利用する熱源です。
身の回りにあるエアコンや冷蔵庫、最近ではエコキュートなどにも利用されている省エネ技術です。ガスや灯油熱源ほど大きな能力の熱源がありませんので、小規模の面積の融雪に適しています。
ただ熱源機の価格が高額なので、メーカーにはより一層のコストダウンを望みたいところです。
熱交換器による排熱利用
工場、コジェネレーションから生まれる排熱を利用し、不凍液を熱交換器で間接的に加熱します。排熱の有効利用で、総合的なエネルギー効率を高める最善の方法です。

電気式

発熱線(ヒーター)を埋設し、通電により配線を発熱させ融雪する方式です。
熱源機や動力を使用しないので機械的な故障が発生せず、ヒーターが断線しない限りほぼメンテナンスフリーな設備と言えます。

※北海道電力では、融雪電力契約という一般の電気料金よりも割安な単価設定のプランがありましたが、平成29年10月で新規の受付を終了しました。新規契約の場合は一般の電気料金となってしまったため電気代のご負担が膨大なものとなります。 特別な事情がない限り、電気式ロードヒーティングを採用するメリットはなくなったと 言わざるを得ません。

ロードヒーティングの制御方法

自動運転
降雪センサー、外気温度センサー、地中温度センサーの組み合わせにより制御器が状況を把握し、あらかじめ設定した温度に合わせて運転の開始、停止を行います。
手動運転
使用者の判断で運転、停止を行います。通常は制御器で「自動運転」や「手動運転」の切り替えが行えます。
遠隔制御
モバイル通信端末とカメラを利用し、遠隔操作を行う方法です。一般的に専門業者と契約し、シーズン中の運転管理を委託します。現地のカメラで24時間路面の状況が確認できる為、無駄な運転を省く事ができ、従来の自動運転に比べおよそ40%程度燃料代が節約できると言われています。大きな駐車場を融雪する共同住宅や商業施設などに採用されています。

床暖房(温水式)

温水式床暖房は、ロードヒーティングと同じく樹脂管、金属管を使用し、不凍液を循環させ床全体を温める暖房です。床暖房は温風暖房と違い、「ふく射熱」と「熱伝導」と「自然対流」を組み合わせた暖房です。その相乗効果により、室温設定がそれほど高くなくても暖かさを感じることができるなど様々なメリットがあります。
当社では主に放熱管をコンクリート中に埋設する低温水床暖房の設計・施工を行っております。
(床暖房の循環温度は床構造にもよりますが約40℃~45℃程度です。実際の床表面の温度は、25℃~30℃以内で使用されるのが快適と言われています。)

熱源の種類

床暖房もロードヒーティング同様、様々な熱源方式が選択可能です。

設計・施工の流れ

1.お打合せ 依頼されるお客様の要望、ご希望を伺いします。建物や駐車場の配置など、図面等の資料があれば更に具体的なお話ができるかと思います。
2.調査 既存建物の場合、熱源置き場や近隣状況などを把握する為、現地にて目視調査を行います。同時に関係法令、条例等の確認を行います。
3.設計 お客様の御要望や諸条件を基に、基本設計を行います。この時点で設置費用の算出(御見積書)が可能となります。工事のスケジュールなど、具体的なお話しもこの時点でお打合せが可能です。
4.契約~施工 契約完了後、資機材の発注、施工図の作成、必要な場合は諸官庁に申請の届出を行います。現場代理人(工事担当者)が選任され、工事がスムーズかつ施工図通りに行われるよう安全管理、品質管理、工程管理を行います。
5.完成・引渡し 工事が完了し、完成検査で問題がなければ引渡しとなります。是正事項がある場合は検査後すみやかに是正、調整します。
お客様に設備の取扱い説明を行い、完成図、保証書をお渡ししてお引渡し完了となります。(諸官庁完了届がある場合はこの時点で提出します)
6.アフターサービス 保証期間終了後の機器の不具合修理やメンテナンス(有料)も承ります。
増設工事や改修工事など、設置後の様々な変化に柔軟かつスムーズに対応できるのが設計から施工まで携わった業者の利点です。

その他、取扱いメーカーなどのリンク

ご相談・ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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